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コラム: 田楠治の「日々税々」税金こぼれ話
 




21.あっぱれ!一条工務店

皆さんは日本の一条工務店という会社を御存知でしょうか。筆者は今月の新聞記事を読むまでは知りませんでした。その記事とは創業の地の浜松に津波対策の防波堤建設のために300億円の寄付を申し出たというものです。


一企業の寄付で公共建造物の建設費用を賄うと言うのは聞いたことがありませんが、津波発生に備えた対策を国・地方自治体に寄付をして工事代金を拠出することを申し出たそうです。国や地方の政治家をみていると自分の利益と名誉のために国民不在の議論をして時間を使い、いつになったら行動を起こすかわからない状況の中でこういう企業があるということに筆者は感動しています。一条工務店は免震注文木造住宅メーカーとての大手企業ということですが上場会社ではありません。それでも売上は約2000億円、経常利益は200億円にもなるそうです。まず今年100億円の寄付を行いその後の2年間で200億円を寄付する計画です。


ところで今年の寄付の100億円はどうやって支払うのでしょうか。

①税金の対象になる利益(税引前利益)が250億円で税率を40%とすると100億円が税金でそれを差し引くと税引後利益は150億円になります。その150億円から100億円の寄付をすると会社の手元に残るのは50億円です。また国や地方自治体に収めるお金は税金の100億円と寄付金の100億円で合計200億円になります。株主への配当金とかは手元に残った50億円から行います。

もう一つの支払いは②会社の経費として100億円の寄付金を支払います。そうすると税引前利益は150億円(250億円-100億円)になり(国や地方自治体への寄付は課税利益控除の対象になります。)、税金は60億円で、税引後の利益は90億円となります。国や地方自治体へ納めるお金は税金の60億円と寄付の100億円で合計160億円です。手元に残るお金は90億円です。一条工務店はどのような寄付の仕方をするのかはわかりませんが、普通でしたら税金を少なく、手元にお金を多く残す②の方法をとる会社が多いと思います。


でもこの会社は税金を少なくするために寄付をしようとしているのではなく自分の会社を育ててくれた地元に恩返しがしたいという気持ちが今回の寄付の申し出になったということなので①の方法(当期の利益だけでなく過去に計上した利益も含めた手元のお金から)をとったと思います(筆者の想像です。)。皆さんが会社の経営者だとしたらどちらを選びますか。



(注意)記事は税務上の一般的な説明をしていますので、実際のケースにあたっては専門家の意見を確認して下さい。

記事/田楠 治 (2012年6月18日記)

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